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ウメにまつわるお話
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亡き父の母へのいたわり-梅人参煮-
ありがとうございます。
中国新聞 H13年6月26日 村上宏治氏の「素食の旅」記載より引用
中瀬綾(62)さんが6歳の時、お父さんは戦死した。
「お母さんが疲れてたら梅人参煮を食べさせてあげなさい」
「大きくなったら梅干の作り方をお母さんに聞きなさい」
と、父が言ったそこだけをなぜか記憶している。

戦後、母がどこからか梅を手に入れてきては、大きな瓶にいくつもの梅干を漬け、近所に配っていた。
梅は江戸時代に紀州徳川家五代・吉宗が栽培を奨励し、明治40年以降は相次ぐ戦争の食薬を兼ねた副食として、国内需要が爆発的に増加した。

梅人参煮の写真
梅人参煮の写真
母の出身は紀州の梅の産地で梅農家。 その手際の良さと梅に対する知恵は受け継がれたものらしく、戦後は多くの人が相談に来たという。

「母は大胆でした。梅人参煮は我が家では当たり前でしたが、外ではみんなびっくりしていました。 また、母は肩こりがひどく梅肉をつぶして患部に湿布のようにして使っていましたよ。
父の言葉は母を助けてやってくれという意味だったんですね」

当時、中瀬さんは、梅の知識が豊富な母は皆にチヤホヤされているぐらいにしか思っていなかった。 父の言葉の意味を知ったのは、過労で倒れた母に梅人参煮をつくって口に運んであげた時だった。
その時、中瀬さんは12歳。母の作る梅人参煮を見よう見真似でつくり、食べてもらったが、その一口目で母の涙が止まらなかったことを今も思い出す。

その母は七年前に他界した。

梅人参煮の効果
冬はのどの痛み、夏は疲労回復には最適。
とりわけ妊娠中の栄養補給、つわりと二日酔いには効果があると言う。
梅人参煮の作り方
(1)梅干を漬けている瓶ごと鍋に移し、梅と同量の乱切りした人参を入れる。
(2)水を加え煮立つと、とろ火で漬け汁の量より少し少なくなるまで煮こむ。
(3)味付けは少しの醤油と好みによっては、煮干・昆布だしをどうぞ。
  良質の梅なら何も加えない。
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